リチウムイオン電池とは?

現代の性格にとって欠かせない電池。リチウムイオン電池に関して構造などの説明をします。

リチウムイオン電池の構造

基本的な構造は蓄電池と呼ばれるものと基本は一緒で正極と負極、セパレータと電解液で構成されています。正極と負極はそれぞれリチウムイオンを蓄えられるようになっており、このリチウムイオンが電解液の中を通って正極、負極と移動することで、エネルギーを貯めたり使ったりすることができます。

リチウムイオン電池の種類

正極、負極に使われる材質で分類されておりリチウムイオン電池は全部で6種類の電池が存在します。

・コバルト系
・ニッケル系
・マンガン系
・三元系(NMC)
・リチウムポリマー系
・チタン酸系
・リン酸鉄系

コバルト系リチウムイオン電池(LiCoO2

1991年に商品化され、原材料費が高く価格変動が激しいうえ、熱暴走の危険があるため、以前はモバイル機器を中心に幅広く使用されていましたが、現在はあまり使用されません。

ニッケル系(NCA系)リチウムイオン電池

ニッケル酸リチウム(LiNiO2)はコバルト酸リチウム以上に高いエネルギー密度を持つことが知られていたが、安全性に課題があり実用化は難しいとされています。ニッケル系の課題を克服したNCA系では、ニッケルベースに構造安定化のためにコバルトを、耐熱性の改善のためにアルミニウムを添加し、また負極にもセラミック層をコーティングすることにより耐熱性を高め安全化している。

マンガン系リチウムイオン電池

1996年に商品化され、近年は特に自動車用として広く普及している。結晶構造が比較的強固なため熱安定性が高い。材料のマンガンはコバルトの1割と安価である。サイクル寿命と高温でのマンガンの溶出が課題だったが、近年は改良されている。

三元系(NMC系)リチウムイオン電池

三元系は、ニッケル、マンガン、コバルトの三元素を正極に使用するもので、2000年に日本とアメリカで開発された。車載向けに改良されました。高エネルギー密度化されていながら発熱量が少なく、低温時の放電特性にも優れています。現在はおもに、医療機器や電気自動車などで使われています。

リチウムポリマー系リチウムイオン電池

電解質にポリマーを加えて、ゲル化した電池です。形状の自由さと重量の軽さがある反面、折り曲げたり衝撃を与えたりすると危険なため、注意が必要です。過充電・過放電によって膨らみ、ショートすると発火・炎上する危険性があります。おもに携帯電話、スマートフォンやタブレット等に使われています。

チタン酸系リチウムイオン電池

負極にチタン酸リチウムを使用する電池で、安全性が高く急速充電が可能な反面、エネルギー密度が低い点がデメリットです。寿命が長いというメリットがあるため、モバイル医療機器や大規模蓄電システムなどで使われています。寒冷地(-30℃)でも使用可能、などの特徴があるとしている。エネルギー密度:70~80Wh/kg

リン酸鉄系リチウムイオン電池(LiFePO4)

材料は安いが、製造コストがやや高い。結晶構造が強固なため熱安定性が高い。電気伝導性が低いことが課題とされていたが、活物質の微細化と表面の炭素コートの採用により改良されている。